Odense
アンデルセンが生まれた町
H.C. Andersen's town
コペンハーゲンから特急列車に乗り、昨年開通した海底トンネルを抜けて、フュン島へ。窓の外に見える地形が変化しているのに気付くと同時に、少しばかり気候が穏やかになったように感じる。
ヒュン島の、ほぼ中央に位置するオーデンセ市は、デンマーク第３の都市。バイキングが、今のオーデンセ市の位置する土地に、はじめて町を形作ったのが、西暦988年、1000年以上も昔のことだ。1530年代に起きた内乱で、郊外にあったデンマーク国王の城は破壊され、市街も戦乱に巻き込まれて大きな打撃を受けたという。それでも、14世紀に建てられた煉瓦造りの旧い家屋が数軒、今では、柱や梁が傾いて、崩れ落ちそうになりながらも残っている。この内乱の後、修道院であった建物が、デンマーク国王フレデリック世の居城として改築され、その後、1730年代には、フレデリック｢世が建て直したものが、現在も残るオーデンセ城である。城に面して、同時期に造られたフランス様式の庭園の緑に美しく映える、真白な城である。
昔ながらの石畳の通りの両側には、小さな住居が肩を寄せ合うようにして並んでいる。この一画に、デンマークの童話作家、アンデルセンの生家がある。アンデルセンが生まれたのは1805年、14才でオーデンセを離れコペンハーゲンへ発った少年が暮らしていた、静かな小さな町のたたずまいは、今も感じられる。19世紀後半の産業革命の波は、この町にも押し寄せ、工場での仕事を求めて、地方から多くの人々が集中し、それとともに町は大きく拡がった。現在のオーデンセ市は、人口約19万人。日本では整った高齢者福祉で知られている。それだけに、日本からは、アンデルセンの生家への観光客だけでなく、高齢者福祉の視察団も、毎年数多く訪れている。
商業都市であるコペンハーゲンと比べると、オーデンセは落ち着いた、しっとりとした雰囲気がある。アール・ヌーボー期のレリーフが残されている商店のファサードや、町のあちらこちらにあるアートが、魅力の一つになっている。これは、町並み保存と個性的な町づくりを、市と市民が協力しあって努力していることによる。
オーデンセ市だけでなく、デンマークの各地で、過去の工業化と効率化によって失われてしまった、「町の顔」を取り戻そうと、様々な方策がとられている。今世紀初頭までに建てられた建造物のリノベーションや、アスファルト舗装を石畳に換えたり、たくさんの樹木を植栽したり、花壇を設けて四季の花を植え込みするなど、無機的で、無個性な町から、より温かみのある豊かな町へと変貌しつつある。公園や庭園の整備によって、住民だけでなく訪問者でさえも、町のなかに潤いが感じられるようになった。
アンデルセンの幼少期の時代には町中にあった、人の手のぬくもりが、オーデンセの町によみがえりつつある。
「現代的な都市開発が進んだ1970年代より以前、まだ、空き地や舗装されていない道路が残っていたころの町をイメージして、この空間を設計した」と、この計画を手掛けたランドスケープデザイナーは言う。
1998年3月
福田成美
Greeen Urban Renewal in Slagelse
-The Valdemarsgade area 1993
Getting on the express train from Copenhagen through the tunnel beneath the sea to the Fyn island. The geography and the climate turn to be different from the Zealand, where Copenhagen is located on. City of Odense, the third largest city in Denmark, is placed in the middle of the Fyn island.
Odense has the long history of more than 1000 years since the first town was built by Vikings. It was tragedy during Courts' war in 1530's that most of the old town and the castle in suburb was destroyed. Even though, there are still small houses from the 14 th century as leaning to the ground. After Courts' war, Danish king, Frederik II rebuilt a moastery for his residence. It was once again rebuilt totaly to a beautiful castle , named Odense Castle, by Frederik IV in 1730's. The castle in snow white is set off the greenery on the french garden in front of the building.
Surrounding the central of the old town, there are many danish traditional houses on both sides of the narrow streets with the stone pavement. One of the corners, visitors can find Andersen's house. H.C. Andersen was born in 1805 and lived there with his parents and 5 brothers and sisters until he left for Copenhagen as 14 years old boy. Around the house, it is quiet like as the time when Odense was a small town.City of Odense was expanded along the Industrial Revolution. Today, there are about 19000 inhabitants in the city where is rather calm and attractive with lots of releives in Art Nouveau style on the bildings and various kinds of arts on the corners.
Odense and other cities in Denmark have begun to create "face of the town" which they lost in the last decades. Renovation on old buildings, paving with cobbles in stead of asphalt and much more plantation are examples to bring back charms of the cities.
April 1998
narumi
